Rin'sPage 函館&佐藤泰志

2002年佐藤泰志を知るも本が絶版で、2005年まで函館に通い佐藤泰志探求をした*りん* (東京在住)のブログ。更新情報はツイッター @rinspage1 にUPします。

海炭市叙景

ディープ函館 笹流ダム&海炭市叙景の川は亀田川!?

佐藤泰志の小説、海炭市叙景に「押切川」がでてきます。 街をまっぷたつに引き裂くように流れている押切川の橋のひとつを渡り、(第一章「裂けた爪」から引用) 「あの川のことだけど」(中略)「押切川よ」「あんなドブ川がどうかしたのか」「十五、六年前に…

オーバーフェンス以外の 職業訓練の物語 (海炭市叙景)

佐藤泰志は32歳の頃、東京から故郷函館に戻り、職業訓練校にて大工になるための訓練をしています。この体験が小説「オーバーフェンス」のモチーフとなり、映画では訓練校の個性豊かな人々を活き活きと描いていました。客席からどっと笑いが起こるユニークな…

「夢見る力」 佐藤泰志と競馬 家族への思い

今日は、小説とエッセイふたつ同じタイトルの「夢見る力」のことや、佐藤泰志と競馬について書きます。 「今、競馬は首都でおこなわれているのだ。そのあいだ海炭市の競馬場は、場外馬券売場になる。(中略)さっき首都からきた飛行機が、海峡側から競馬場す…

そこのみにて光輝く&海炭市叙景 に登場する 墓

明日は佐藤泰志の命日です。今日は、小説にでてくる墓と彼自身が眠る墓について書きます。 彼女は海峡にのぞんでいる山の、町全体を俯瞰できる中腹の共同墓地に両親の墓を建てたがっていた。 小説「そこのみにて光輝く」より引用 そこはなだらかな斜面だった…

海炭市叙景を読み、函館山ハイキングに行った

千畳敷見晴所からロープウェイ頂上駅を眺める 佐藤泰志の小説:海炭市叙景に山に触れた文があります。 つつじ山からの夕日 (ここからネタバレ含 未読の方は注意) 「俺は遊歩道のほうから歩いておりる、近道だし、たったこれだけの高さだ、それに子供の頃か…

佐藤泰志少年の読書感想が凄い&函館で鮭の遡上を見た

1965年、佐藤泰志が中学生時代に書いた読書感想文「赤蛙」を読んでが、追想集「きみの鳥はうたえる」に掲載されています。少年らしく混乱している様子も書いてありますが、あまりに深い人生への考察と中学生とは思えぬ文体に、私は驚愕しました。文学に興味…

ディープ函館 臥牛山=函館山は軍事要塞でした

函館山は牛が寝ているように見えるため臥牛山(がぎゅうざん)とも呼ばれています。 函館出身の作家 辻仁成は1992年 「ガギュー」佐藤泰志特集を創刊し「佐藤泰志さんの残した文学的功績が、地方都市函館に蒔いた種の一つである」(創刊にあたって から引用…

海炭市叙景ロケ地 函館山夜景 定点観測

海炭市叙景は私が最初に読んだ佐藤泰志作品です。 「待った。ただひたすら兄の下山を待ち続けた」(第一章まだ若い廃墟 より引用)から物語が始まり、研ぎ澄まされた文体に一気に引き込まれました。大晦日に兄妹が山頂から、街と日の出を眺める様子が、美し…