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Rin'sPage 函館&佐藤泰志

2002年佐藤泰志を知るも本が絶版で、2005年まで函館に通い佐藤泰志探求をした*りん* (東京在住)のブログ。更新情報はツイッター @rinspage1 にUPします。

オーバーフェンス 函館公園+佐藤作品 読書感想

映画オーバーフェンスでは函館公園の動物園&遊園地がロケ地となり、子供のユーモラスなシーンに観客は皆、笑っていました。

ここは桜も紅葉も綺麗。2004年春に撮影した写真です↓

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下記は2003年に私が書いた、佐藤泰志作品の感想(函館が舞台の作品限定)です。彼の作品に函館という地名はありませんが、海峡沿いの地方都市として街の描写がでてきます。

黄金の服(オーバーフェンス収録)

全3編の中編集。「オーバーフェンス」は私の中の佐藤作品ナンバー1。妻子と別れ故郷に帰り、ただ静かに暮らす事を望んでいた男が、ある女性と出会った事で、人生のフェンスを乗り越える勇気を持つ。「愛する事」や「人との繋がり」から、逃げる事はできない苦しみや希望が、心に深く染み入った。

 

そこのみにて光輝く

 表題作とその続編の2部作。造船会社を辞めた男と浜辺で底辺の生活を営む家族が登場。日の当たらない場所でも懸命に暮らしを営む人々がいる、という作者の想いを痛いほど感じた作品。

 

海炭市叙景

私が初めて読んだ佐藤氏の作品。北の街に生きる人々の暮らし・痛みを描いた18編の短編集。全36編になる構想が作者の自殺で未完となった。主に産業道路周辺が舞台。第一話の「まだ若い廃墟」は函館山が舞台で、心の痛みがひしひしと伝わる研ぎ澄まされた文章に、強い衝撃を受けた。

 

大きなハードルと小さなハードル

全7編の短編集。表題作は、アルコール中毒に陥った男の苦しみ・葛藤を描いている。おそらく佐藤氏の実体験がモチーフ。函館の大森浜とみられる海が登場。収録作の「納屋のように広い心」では青函連絡船が出てくる。

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私がよく通った、函館公園図書館↓    今は五稜郭に移転し、ここは閉鎖

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 秋の夜長に佐藤泰志作品、ぜひご堪能下さい!